おなじ星

　

　　　　　in the same moon,
　　　　　in the same sun,
　　　　　on the same planet,
　　　　　also to the ends of the earth with you.
　
　
　

どんなにひどい胸の痛みも苦しみも、まるでこの愛を祝福しているかのようだ。
美しい月を従える満開の桜や強い風に煽られて千切れそうな夏草、 艶やかに紅く燃えあがる楓、晴れた空を流れてゆく雲や降り積もった雪に落ちる青い影。
みつめるだけで、愛しいと思うだけで、せつなくて呼吸が止まりそうになる。
喧嘩とは呼べないような些細な喧嘩をするたびに不安になって、 仲直りのたびに抱き合ってキスをする。
ただそばにいられるだけで嬉しい。
だからそれだけで、ほかにはなにもいらない。
けれど、たとえばこの星が滅びるその瞬間にそばにいられなくても、 悲しいとかさみしいとか、きっと思わないだろう。
遠く懐かしい記憶を目覚めさせるように、世界はこんなにも美しいと教えてくれたひと。
おなじ星に生まれ、めぐりあい、愛し合うという歓び。
それがすべてだから。
ただその幸運に感謝する。

この星が滅んでも、ずっと愛している。