2002.8.18 .... 11th DAY
　
　「台風１３号来てるって」
　「うーん。ワープするか！」
　
１９５号を辿って２２番平等寺。曇り空でそんなに暑くない。すいすい歩ける。寺のネコもかわいい。平等寺には昼前についてしまいウキウキ♪
ところが連れの体調がよくない。夏風邪で熱はないけど喉がやられている。ゲホゲホ言ってる。しかも台風１３号接近中で、風が強すぎて歩けないのだ。そんな風を初めて体感した。２３薬王寺まで１６キロほど、ゆうゆうと歩いている感じではない。次の２４番札所は８０キロ以上先の室戸岬。
　
こんな時こそ、電車だ　幸い薬王寺は駅前の寺だし、バイブルも「長距離歩行を要するところは、列車・バスの併用」を奨めている。「公共輸送機関も自然環境のひとつ、その土地の自然に接し、地元のひとびとと触れ合う機会」と多少イイワケがましいような輸送機関併用のススメだが。
　
２２平等寺に最寄りのＪＲ新野（あらたの）駅から薬王寺のある日和佐駅まで青春１８きっぷでワープ。新野駅ではおばさんに電車賃だと言って千円お接待していただいた。薬王寺では、うどん屋でいっしょになった和尚さんが後から声をかけてきて、千円とお菓子をお接待していただいた。室戸までの道のりは台風も来ていて大変でしょうが、がんばってください、と慎ましい表情で言っていただいた。
　
日和佐駅からさらに海部駅で乗換えて宍喰駅までワープ！なぜなら室戸岬に向けてはそこまでしかＪＲが走ってないから。それでも２３→２４の約半分の地点。あと４０キロで室戸岬となる。
　
ところで海部駅〜宍喰駅の阿佐東線は、ＪＲなんだけどＪＲじゃないらしくて、青春１８きっぷは使えなかったらしい。車掌さんには使えると確認していたので「使えると聞いたんですが・・」と申し訳ない顔をすると「じゃ、今回はいいですよ、お接待ということで」と快く通していただいた。スミマセン。阿佐東線では、風鈴・朝顔・簾で飾った風鈴電車に乗ることができました。
　
宍喰駅からちょっと歩くと道の駅宍喰温泉がある。行くと台風だというのにサーファー天国。大きなホテルが海岸に向かって軒を連ねている。稲村ジェーン並のビックウェーブ（死ぬ）が来そうなのに、彼らは実に夏休みを満喫している。なんだかくやしい。
　
宍喰温泉はすごく熱くて、連日塗り続けのアンメルシンヨコヨコがしみて、すごくひりひりしながら入った。３回くらいカラダを洗っても、まだお湯でひりひりするのだ。宍喰温泉はちゃんと利益を出して経営しているらしく、お風呂付属の石鹸が炭石鹸だった。１個７００円するやつ。スゴイ。
　
台風接近の風がすごい。道の駅の駐車場では風が直撃だし、建物の脇はもう先客へんろが場所を確保している。ご一緒させていただこうかとも思ったけれど、ホテルの裏手にある駐車場にテントを張った。ちなみに初めてちゃんと張った。ちょうどそこだけ芝生だったのでフライシートもペグもしっかり張った。これで吹っ飛ばされたらどうしようもない、と思いながら張った。
　
夜中、大雨と風で飛びそうなテントを眠りながら手で押さえるという荒技をしながら、朝まで何事もなく無事だった。
　
　（宍喰温泉４００円）　道の駅宍喰温泉　テント泊