2002.8.20 .... 13th DAY
　
　
　「遅れて出すから遅くなるんや」
　「・・・・・いや、ゆっくりでいいですよ　急いでません（にっこり）」
　
夫婦岩では朝日を見た。朝日なんて、本当に何年ぶりかと思った。
　
夫婦岩をすぎてしばらくすると町並みが出てきた。海洋深層水の工場の前を通り過ぎると、働いていたおじさんに、深層水５００mlペットボトル２本いただいた。ＭＩＵ以外の深層水を飲むのは初めてだ。暑いですね、頑張ってください、と祈られた。手を合わされた。普通に働くひとの方が全然偉い、同じ言葉を返したかった。ありがとうございます、有難くいただきます、そんなことしかいえない自分。
　
「海洋深層水アクアファーム」という綺麗な施設を見つけて、道の駅っぽかったので入ってみた。トイレが広くて綺麗で感動した。誰もいなくてとても静かだった。暗いのは演出かと思ったら節電らしい、職員が慌てて電気をつけてくれた（笑）。ゆっくり休ませてもらったので海洋深層水アイスを買って食べた。
　
昼には２４最御崎寺（ほつみさきじ）に着いた。受験の願掛けに強い寺らしい。しっかり祈っておいた。中岡慎太郎像の下で「地球が丸く見える！」と叫んだ。海しか見えない。
　
順調に２５番にも到着。２６番は山だから今日はここまでだ。ひととおり休んで、お参りをして、納経所に行くと、団体サンの納経でごったがえしている。歩きへんろは大抵の人が団体さんとの遭遇を嫌う。自分の納経が待たされる、というのが大きい。夏はどちらかというと少ないからいいけれど、春なんかは３０分以上待たされるという。ここもひとりで納経しておられた。さぞかし大変だろうとぼんやり待っていたら、「遅れて出すから遅くなるんや」と怒られた。先に書いてやるから差し出せ、と言う。
　
ちょっとむかついた
よく見ると、納経所で書いているのはさっきのガラの悪いおっさんだった。ヤンキー風のＴシャツで書いているのも不相応だ。悪いけど私は外見で判断するタチだ。外見で判断するなとよく聞くけど、そういう格好をするひとは結局そういう人だ、とか思ってしまう。参拝してから納経するのが手順だし、こちらは別に急がせても何もない。
　
うん。ゆっくりで構わない。にっこりと穏やかに言えた。これまでの私の成果だ、と思った。きっと納経所の方も待たせては悪いから、と思って言ったに違いない。すごく語感が悪い言い方で、差し出したあと結局後回しにされたけれども。
　
　
団体さんの引率らしい和尚さんが、遍路の無事を祈って読経してくれた。駅の「祈らせてください」となんら変わらないなーと失礼なことを思った。黄色のハデな名刺を渡され、我々の納め札が欲しそうだったのでお渡ししておいた。宗教って不思議だ。
　
道の駅キラメッセ室戸は、ただのレストランだった。どこがインフォメーションセンターなんだか？というくらいだった。そのくせ窓の外から見た棄てられそうな山積みのパンフの中に、ホテル明星の海洋深層水風呂は一般公開というのがあった。。もう１０キロ近く過ぎてしまったけど、確かにホテルの前を歩いた。温泉の宣伝もあったけど、普通ホテルというのは泊まり客以外に温泉には入らせない。入れないと思って通り過ぎたとこだった。お風呂にすごく入りたかった。
　
キラメッセの駐車場は若者のたまり場になっていてちょっと怖かった。建物の裏手の見えないところにテントを張って、トイレで水浴びした。ざわざわとうるさかったけど、そのうちみんな帰ったらしい。へんな奴らじゃなくて良かった。
　
　スカイラインの入口にある「まぜ」というカフェ。和風に凝っていて、玄関も食器もトイレの内装も納得の一品。ランチ８００円で満足の量。味も普通に美味しい。１００円で食後のドリンクが魅力。かなりぶっきらぼーな２０代男性が給仕してくれる（減点３）。
　
　（お風呂なし）　道の駅キラメッセ室戸　テント泊