雲 2002.8.21 .... 14th DAY
 
 「今はの、八十八ヶ所回っても御利益ない」
 「そうですかァ」
 
道の駅キラメッセ室戸に荷物を置いて、26番金剛頂寺に登る。海岸線から寺まで最短距離2キロを往復するのだ。山道にしては意外に早く登れた。登ったところが寺かと思いきや、どうもそうではない、畑で働いているおじさんたちに道を聞きつつ、分りにくい。なんとか26番に着く。
 
納経を済ませ、早速出発。次の28番は30キロ先。次の神峰寺も山だ。麓までは行っておきたい。もとの道を戻ろうとすると、おばあちゃんに声をかけられた。「おへんろさんか」「そうです」「大変やの」「いえいえ」「・・・あのな、今はの、八十八ヶ所回っても御利益ない」・・・。ここはもう、そうですかと言うしかない。きっと息子さんでもおへんろ中に亡くされたのだろう、とか勝手に考えていたら、
「今はやっぱり草加学会じゃないと」
 
(´Д`) さっさと退散した。ひとしきり、宗教ってのは、やっぱり一神教なのがいけない、他の宗教を完全否定するところから始まるのにはついていけない、と連れと話しているうちに、帰り道の目印を見落とした。 迷う。どこかわからない。さっきのは悪魔だった。晴れてるのに細い道が怖い。なんとか引き返して遍路の案内板を見つけた時は安心した。2時間ほどで終わるハズの金剛頂寺は、こうして3時間以上かかって下山。
 
どてかぼちゃ
 
次の27番神峯寺(こうのみねじ)までも延々20キロほど海岸線を歩く。でもこっちは町がちょっとある。銭湯でも温泉でもなんでもいいからお風呂に入りたかった。2日も入らないと気力も萎える。夕方頃ようやく見つけたタウンページをひっくりかえすと二十三士温泉というのがあるらしい。田野町。早速電話。
 
「料金は800円です、朝8時から夜9時までです」ふむふむ。余裕で着ける。今日こそお風呂だ。「あ、本日はお休みです、すみません」・・(゚◇゚)
 
それでもとりあえずお風呂の前まで行ってみた。きれいだ。定休日は第三水曜のみ。あぁ、8月は31日もあるのによりによって今日が休み。
先を急ぐこともできたけれど、ここでお風呂に入っておかないと、次はいつになるやらわからない。幸い朝8時からやってるし、目の前に公園もあるし、ここでテントさせてもらうことにした。
 
本日の宿 (お風呂なし) 二十三士温泉前公園 テント泊
 
 
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